紙をめぐる話|紙の研究室 No.15
手ざわりの言葉 |
ざらざら、つるつる、さらさら、すべすべ。紙の触感を伝えるとき、私たちは無意識にオノマトペを使いがちです。しかしひとくちに「ざらざら」といっても、その種類は多様なはず。手ざわりをもっと緻密に言い表すためには、どんな言葉を選べばいいのか。社会的な規範に縛られない自由な言語感覚で、短歌、評論、エッセイと広範囲に活躍する歌人の穂村弘さんに、手ざわりにまつわる短歌を紹介してもらいながら、さらなる表現の可能性について訊きました。
オノマトペ=擬音語、擬声語、擬態語を包括的にいう語。
初出:PAPER’S No.46 2014 春号
※内容は初出時のまま掲載しています