- 16.05.23
京都国立近代美術館 「キューバの映画ポスター」展
カリブの島国キューバが、映画ポスターの国でもあることをご存じでしょうか?
魅力的な音楽やダンスで常に注目を浴びるキューバは、
1959年の革命以降、国立の映画芸術産業庁(ICAIC [イカイック])を拠点に
次々と先鋭的な映画を送り出してきた「小さな映画大国」でもあります。
新ラテンアメリカ映画祭の開催でも知られる首都ハバナは、
ラテンアメリカ映画の中心地のひとつとなっています。
そのキューバは、映画の宣伝においても“革命的”な手法を取り入れました。
映画ポスターのグラフィックに様々なデザイナーや画家を招き、
その製作を大量印刷向きのオフセットではなく手刷りのシルクスクリーン技術で行うという独自性は、
一国の映画産業の方針として世界の他のどこにも見られないものです。
エドゥアルド・ムニョス・バッチ、レネ・アスクイ・カルデナス、
アントニオ・フェルナンデス・レボイロをはじめとする作家たちが、
映画作品からの刺激を通じて生み出した豊かな色合いと華やかな表現は、
映画に新たな価値を与えるとともに、それ自体が鮮烈な作品となっています。
この展覧会では、当館と東京国立近代美術館フィルムセンターの共催により、
多摩美術大学に寄託されている竹尾ポスターコレクション所蔵作品を中心に、
革命期から1990年前後までに制作された85点の映画ポスターを紹介します。
キューバ映画はもちろん、盛んに輸入された外国映画のポスターにも焦点を当て、
知られざる「映画ポスターの楽園」に皆様をいざないます。
会場: 京都国立近代美術館 コレクション・ギャラリー(4F)
会期: 2016年6月1日|水|―7月24日|日|
開館時間: 9:30-17:00
※会期中の金曜日は20:00まで開館(7月22日|金|を除く)
(いずれも入館は閉館の30分前まで)
休館日: 月曜日 ※ ただし7月18日(月・祝)は開館、6月3日(金)および7月19日(火)は休館
観覧料: 一般430円(220円)/大学生130円(70円)/高校生・18歳未満 無料
主催: 京都国立近代美術館、東京国立近代美術館フィルムセンター
後援: 駐日キューバ共和国大使館
協力: 株式会社竹尾、多摩美術大学