紙とインフォグラフィックス
― 系統樹を介して樹と人間と知識の諸相を鑑賞する
2013年10月9日|水|—11月22日|金|
10:00-19:00 土日祝/休
※10月9日|水|は17:00まで、10月25日|金|は13:00まで
人間の中に潜む思考の原型のひとつである「樹」。
それは多様なオブジェクトを理解しやすくするための図形言語「系統樹」として、
古代より現代のインフォグラフィックスに継承されています。
本展では、50点を超える新旧の系統樹を紹介するとともに、
それらをモチーフに竹尾のファインペーパーを用いて
様々な印刷加工にトライしました。
ぜひ「系統樹の森」にお越しください。
杉浦康平
三中信宏
杉山久仁彦
株式会社竹尾
ことの発端は、昨年暮れに私の手元に一冊の本が贈られてきたことにはじまります。
ページを開くと次々とあふれ出る緻密な図版。系統樹の図像の多様な表現、
思い思いの枝ぶりを示す多彩な内容に圧倒されました。
この本『系統樹曼荼羅』を見た瞬間にひらめいたのが、竹尾 見本帖本店のスペースとの
結びつきでした。紙という、樹木から生まれた、文化史の担い手であるしなやかな素材を
大切に扱い、社業を発展された株式会社竹尾。その見本帖本店という小空間に、
掛軸の手法を用いて「系統樹の森」を出現させたらどうなるか。
幸い、著者のお二人と竹尾がともに喜んでくださり、多種多様な系統樹が林立する
「系統樹の森」展が開かれることになった…ということです。
人と樹。
私たちは樹の姿に我が身を重ね、樹の生きざまに自らの人生を重ねる。
樹と人は、相似た存在だと感じています。相似たということは外見だけではありません。
樹も人も体液を持ち、流れるものに支えられ力を得るという点で似ています。
人間は心臓から送り出される血液で生命活動を維持し、活力を得る。
一方の樹木は、絶え間ない樹液の流れで枝葉を茂らせ、花を咲かせ、実をならす。
流れること、伸び立つこと、そして花を咲かせ実をならすこと。
枝分かれし、伸びあがり、変容するという樹木の姿が、この会場に林立する「系統樹」
というユニークな表現図法にもたっぷりと投影されている。
そう感じとれるのではないでしょうか。
―杉浦康平
杉浦康平(すぎうら こうへい)
『系統樹曼荼羅 チェイン・ツリー・ネットワーク』
2012年、NTT出版、2,940円(税込)
三中信宏(文)、杉山久仁彦(図版)
スペシャルトーク(予約制)
「生命の樹から系統樹へ/系統樹の森を逍遥して想うこと」 終了いたしました
出演:杉浦康平、三中信宏 司会:杉山久仁彦
日時:2013年10月25日|金|18:30-20:00
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